#81: 「クゥ!」の記憶
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犬の短期記憶や中期記憶あるいはワーキング・メモリがどんな能力のもとにあるものなのか、犬の専門家でない私にはわからないのですが、上記範疇のいずれかに該当ないし関連するようなアイデンの能力においてビックリなことが過去に何度かありました。


例えば、及部さんのお母さまが、アイデンが好きソ~な音の出るオモチャを懐に入れながら、「くぅ!」と一鳴きさせると、オモチャが懐から出されるまでのおよそ30分間、アイデンはオモチャがそこにあることを忘れませんでした(30分間は、お母さまに用事があり、アイデンと遊ぶ時間がありませんでした)。その間、アイデンはお母さまの前に自ら「sit」して、「そこにオモチャがあること、ぼくはわかっているから、出してほしいな~」と見受けられるような仕草を何度か示したりしていました(上の写真はこの時のものです)。


同様の経験は私自身にもあり、過日の街頭募金活動において、「帰路もしかしたら公園で遊ぶかもしれません」と及部さんが持参していた、アイデンが惚れソ~な音の出る小さなオモチャをあずけられ、カーゴパンツのポケットにしまっておいたことがありました。そして活動冒頭でなんの気なしにポケットにスポッと手を入れてしまったら、
「クゥ!」
私は「マズ・・・」・・・、傍のアイデンの方は眼がランラン。
私が苦笑でごまかそぅとしても、アイデンは街頭募金活動中のほぼ5時間、そのことを頭の(心の?)片隅に置いていたようです。アイデンは、お「仕事」ハーネスが着けられていてもそうでなくともダダをこねるようなことは決してないのですが、ただし一度だけ、お「仕事」ハーネスが着けられていないさいに鼻先で私のスボンのポケットをポんッと軽く突ついて合図をしました。
私はそんなアイデンにドッキリでしたので、「しょ~がないな~」とオモチャのあるポケットに手を入れ、アイデンの鼻先で手を広げて、「ここにオモチャが、
無いッ、
んだよ~、ごめんな、アイデン」と、ヘヘヘ・・・(笑)、偽装すると、アイデンは
「そっか、ないんだ。じゃ、こっちだね」と見受けられるような仕草で他方のポケットにしずかに鼻先を沿えました。
結局アイデンは、公園に寄らずに帰宅した後まで、私がオモチャを持っているのを忘れていない様子でしたので、「アイデン、今日は、募金活動と無事誘導、お疲れさま!。そして、君はほんとにすごいね!。よく憶えているよ。そぅ、そのとおり、コレだよ!」とオモチャを音を鳴らしながら出して、一緒に遊びました。及部さんも、そんなアイデンにほほえんでいました。
「クゥ!、クゥ!!、クゥ!!!」





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私も犬と生活していた期間がありますが、卑近な経験に比しても、上記のようなすごい記憶力をもっているアイデンにはほんとうに感心してしまいます。そしてその記憶と想起のはたらきは、長期記憶に関係するようなものも含めて、盲導犬としてのお「仕事」において存分に発揮されていると思います。
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by aiden301 | 2006-01-20 02:29 | ■ダイアリ


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